マクロ経済を楽しく学ぶ

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大寒波も一時緩んで….って、東京は13℃まで上がって3月並み。
一年で一番寒い時期だっていうのに、なんてことでしょう。明日はもっと上がるとか…。
でも、来週からまた寒~いそうですよ。インフルエンザも流行ってますので気を付けましょう。

冬アニメも続々始まってきました。観かけのものをちゃっちゃと観ちゃいましょう、とまずは「まおゆう」後半を一気観。

このアニメ、前にもちょっと言いましたが、物語の根幹には経済の動きがビシっと敷かれております。
この感じ、前にもあったよなぁ…と思ってましたら、そうそう、ありましたねぇ。

「狼と香辛料」

旅の青年行商人と、化け猫ならぬ化け狼が化けた美少女のお話。

世界観は中世ヨーロッパな感じで、これも「まおゆう」と同じ。
貨幣経済の初期の仕組みが重要なファクターになっていることも同じ。
雰囲気がよく似ているなぁ、と思っていたら、あらまあ、監督が同じでした。笑
この監督さん、中世の経済ものを描くのが上手い!

「まおゆう」では、貨幣経済というよりももっと俯瞰で見た、マクロ経済の成り立ちの過程を見せてくれます。

マクロ経済というのは、簡単に言ってしまえば、国家や国家間でのお金の動き。
これに対して、個人家計や企業規模でのお金の動きをミクロ経済といいます。

「まおゆう」の世界は、貨幣(金貨や銀貨)があり商業も国家間取引を行っている状況ですが、まだまだ初歩的なものです。
その中で、魔王が農業改革をすることで、その余剰生産分を巧みに国力として利用することで、戦争を回避するという、感じなのですが、そこでは、インフレ(貨幣価値の下落)や先物取引や市場価格コントロール、為替操作(犯罪ではなくコントロール)といった、現在の経済活動の基本である部分が上手く描かれています。
そして、国家間で価値の違う貨幣(この物語の中では、小麦を代替貨幣をしていますが)を運用することで、価値の安定を図ることまで語られれています。

ともすると、経済なんて、ましてやマクロ経済なんて何だかよく判らん、と思うものですが、こういう作品を見るたびに改めて勉強できます。

「狼と香辛料」の方は、もう少しミクロ寄りです。
実際の商取引におけるルール、物価の仕組みとか、信用取引、為替の仕組みなんかが丁寧に描かれていて、なるほど、商社はこういうことを基本的にやっているのね、と分かりやすいです。

これからの社会、貨幣経済が衰退してゆくだろうと、以前に書いたことがありますが、その世界はいわばこういった中世時代の、一方では物々交換や助け合いで成り立っている生活がありながら、それを束ねて大きな物の動きの際に便宜的(補助的)に使われるような感じだろうなと思えます。

つまり、一般庶民はあまり貨幣に重点を置かず、労働の結果(自分で作り出したもの。農産物や工芸品、サービス)を中心にした生活になるということです。

「まおゆう」でも「富は貯め込むのではなく、物を大きく太く流し続けるために使われるものだ」と言っており、その通りだと思います。

つまり、お金は使ってなんぼもので、ため込むことが目的になっては意味がないということなんです。

この辺の感覚が現代人はズレてきているのでは?と思います。
「お金持ちになりたい」っていう感覚。
お金をいっぱい持ってどうするの?大きな家を買う?ブランド品をいっぱい買う?高級車を買う?高級なものを毎日食べる?
それって、誰かのためになっていますか?ってことです。
(まあ、お金を動かすという意味では、二次的に社会の役に立っていますが…。)

大きなお金が必要な時も当然あります。
でもそれは、誰かのため、社会のための大きなことをするために必要な額のものでよいはずなんです。

逆を言えば、自分のためであれば、1日1日を普通に暮らしてゆける分で十分なはずなんです。

そこに、いろいろな不安が見えてくるので、どうしてもため込みたくなる、というのはよく判りますが。
これについては、長くなるのでまた後日。

ということまで、考えさせられるほど、今のアニメって深いんですね。

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