恐怖の伝え方

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何だか重いタイトルですが、ニュースを見ていてふと思ってしまったのです。

数日前、沖縄東村高江に米軍ヘリが墜落・炎上しました。
もうマスコミは大騒ぎです。それを見ていて違和感を感じてしまいました。

確かに、事故はあってはならないことです。でも少なくとも今回は民間、搭乗者とも犠牲はなし。
不幸中の幸いでした。

でも、マスコミは大問題だと大騒ぎ。確かに問題としては小さくはないですが、米軍は悪人だと言わんばかりの報道です。
この裏には、オスプレイの配備問題、それよりも元々の沖縄米軍基地問題といった、裏側の感情があるのは理解できます。
しかしながら、そういった感情論に上乗せされた伝わり方ってどうなのかな、と思うのです。

少なくとも、報道する立場は事実についてフラットに俯瞰的な見方で伝えるべきだと思っています。

今回の米軍ヘリ墜落事故は、確かに機体整備不良によるものかもしれないし、もっと他の要因があったのかもしれないけれども、犠牲者は幸いにも出ませんでした。
恐らく、ヘリのパイロットは機体の異常を確認して、墜落必至の状況の中で、それこそ必至で安全に不時着できる場所を探して、必死でコントロールの効かない機体を出来るだけ被害の少ない場所に降ろす努力をしていたはずです。
機体は炎上しましたが、だからこその結果だったと思います。

これが、民間ヘリだったらどうでしょう。
マスコミの報道の仕方も違うし、反感を恐れず言えば、地元住民の感情も全く違ったはずです。

でも、同じ墜落事故です。何が違うのでしょうか。

もっと言えば、軍のパイロット達は、万が一の事故の際にどれだけ被害を少なくできるか、徹底的な訓練をしています。
自分たちが人を殺す兵器を扱っているからこそ、その重さを知っていますし、平時にその兵器が人の命を奪ってはいけないことを肝に銘じています。だからこそ、徹底したシミュレーションを行い、危険回避の訓練をしています。
それでも、事故は起きてしまうのです。

一方、民間のパイロットは、確かに教習時には危険回避の方法は学びますが、それを日々鍛錬することはありません。
それでも、民間旅客機は現代では離着陸時を除いてほとんどオートパイロットになっていますので、コンピュータの力を借りて安全飛行を実現しています。もちろんフライトシミュレータによる研修と完璧なマニュアルで日々鍛錬をしていますが、戦場での状況を想定したものとは比べものにならない。
(もちろん、墜落という事態になった場合には可能な限り被害を少なくする努力と訓練をしていることは、言うまでもありません)

ましてや、一般市民が操縦する小型機に至っては、そのレベルから言えば不安はなはなだしい状況です。

私の住む、東京調布市には調布飛行場があります。
数年前、この調布飛行場を離陸した飛行機が、市街地に墜落・炎上しました。民家で犠牲者が出ました。
原因はエンジンの整備不良。点検もろくにしていなかったそうです。論外です。
この事件は、関東地方以外の方はあまり知らないと思います。

これが、もし米軍機だったらどうでしょう。報道もヒートアップ、もう国政を揺るがす大問題かと騒ぎ立てるでしょう。

機械を使用している以上、故障・事故は避けられないことだと思います。
でもそれが、米軍が起こしたものと、民間人が起こしたもので差別が生まれるのはおかしな話だと思うのです。

もっと言ってしまえば、交通事故の犠牲者は航空事故(軍関係も含む)をはるかに超えます。
一説には、ライト兄弟が初飛行した時からの航空事故犠牲者は、1年間の交通事故犠牲者以下だという統計もあるくらいです。
では、自動車に乗るのを禁止しろ!!と言いますか?ということなんです。

東名で故意に追い越し車線にクルマを停止させて死者を出す事故になった、という事件が世間を騒がせていますが、少なくとも空で故意に事故を起こせば戦争になります。(911のテロ事件ですね)

なので、恐ろしい事態でも、その物事をマスコミや噂話の色眼鏡に惑わされず、全体をフラットに真実を見る必要があるし、それが求められる時代になりつつあるのだと持っています。

マスコミの情報を鵜呑みにするのもマズいし、かといって裏を探りすぎて都市伝説や陰謀説に惑わされてもいけない。
「中庸」は真実に近づける近道なのかもしれません。

オスプレイは、防衛相発表の事故率では、米軍平均以下だという発表がありましたが、最近の事故増加で海兵隊機の平均を宇上回ってしまい、やはりちょっと稼働率も含めて問題ありそうですね。

こういう感覚はスピ的な事象を見るときにも役立つんですよ。笑

 

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